リップ共通の課題は「色持ちの持続時間」 — レビュー20,970件の観点分析【2026年】

事業者向け | 市場・レビュー分析レポート

満足は使用感の快適さに集まり、不満は色持ちの持続時間に集まっています。

満足が集まる
84.4%
使用感の快適さの好評率/N=4,414
不満が分かれる
67.9%
色持ちの持続時間の好評率/N=1,821

59商品・レビュー 20,970件 を10観点で分解

使用感の快適さ84.4%
ギフトとしての満足度72.5%
色持ちの持続時間67.9%

リップのレビュー言及20,970件を観点別に解析すると、好評率は使用感の快適さ84.4%からギフトとしての満足度72.5%まで11.9ptと、10観点が狭い幅に収まっていました。極端な空白がないカテゴリです。その中で色持ちの持続時間(好評71.4%・不満20.3%・言及1,821件)と容器の使いやすさ(68.1%・不満19.9%・言及473件)の2観点だけが不満率で突出しています。しかもこの2つは性質が異なります。色持ちは商品間の幅が17.3ptと比較的小さくカテゴリ全体で解けていない課題である一方、容器は59.0%から92.3%まで開いており設計次第で解ける課題です(全20,970件の観点言及, TrendViewer調べ)。なお本記事の数値はレビューでの評価の集計であり、化粧品の効果効能を示すものではありません。

対象 リップ(楽天29・Amazon30=計59商品)レビュー言及 20,970件観点 10観点出所 TrendViewer(HALDATA)

TrendViewerでレビュー分析した主な商品

この記事の元データです。
本記事は TrendViewer の公開レビュー分析をもとに自動生成しています。
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結論(要点)— TrendViewerのレビュー分析より

  • 最大の失点源=色持ちの持続時間(好評71.4%・不満20.3%・言及1,821件)。不満率20.3%は10観点で最高です。商品間の幅は63.9%〜81.2%で17.3ptと比較的小さく、特定商品ではなくカテゴリ共通の課題である可能性が高い数字です(3商品ベース, TrendViewer調べ)。
  • 容器の使いやすさ(68.1%・不満19.9%・言及473件)が2番目の不満率。ただし商品間の幅は59.0%〜92.3%と33.3ptあり、設計で解決できる課題です。
  • 保湿力83.6%・使用感84.4%は飽和(言及はそれぞれ4,360件・4,414件で1位・2位)。最も語られる2観点で既に8割を超えており、ここを伸ばしても差はつきません。
  • 香りの好みと強さは好評71.4%だが不満はわずか9.1%(言及1,799件)。中立が19.6%を占め、好みの記述として現れる観点です。低い好評率を弱点と読むと判断を誤ります。
  • ギフトとしての満足度は好評72.5%で10観点中6位(不満4.3%・言及830件)。不満は少ない一方、中立が23.1%と10観点で最も多く、贈答需要が実在するのに満足しきれていない観点です。

1. 満足・不満が分かれるのはどの観点?

10観点を好評率順に並べると、2番目と3番目の間で急に落ち込みます。上の2観点はすべて83.6%以上、下の8観点はすべて77.2%以下。その境目だけ6.4ポイントも離れています。

好評率が高いグループ(2観点)低いグループ(8観点)
好評率
不満の声
使用感の快適さ
84.4%
371
保湿力の高さ
83.6%
340
分かれ目
ここで 6.4ポイント落ちる
価格の妥当性
77.2%
78
ブランドの信頼性
75.9%
44
発色の鮮やかさ
73.5%
443
ギフトとしての満足度
72.5%
36
香りの好みと強さ
71.4%
164
色の肌馴染みの良さ
68.9%
248
容器の使いやすさ
68.1%
94
色持ちの持続時間
67.9%
370

この落ち込みは偶然ではありません。他の隣り合う観点の差は、どこも2.5ポイント以内におさまっています。ここだけが6.4ポイントと、飛び抜けて離れています。

とくに注目すべき2観点

色持ちの持続時間
67.9% 好評率 最下位
不満の声 370件 / 言及 1,821件
発色の鮮やかさ
443件 不満の声 最多
不満率 13.5% / 言及 3,280件

率だけを見ると読み違えます。不満率が最も高いのは色持ちの持続時間(20.3%)ですが、言及は1,821件で、不満の声は370件。実際に最も多くの不満が集まっているのは発色の鮮やかさで、443件です。

N=20,970件の観点言及、TrendViewer調べ。
※「不満の声」は各観点の言及数×不満率で算出した概数です。

観点好評率不満率言及数市場の状態
使用感の快適さ84.4%8.4%4,414飽和(王道価値)
保湿力の高さ83.6%7.8%4,360飽和(王道価値)
価格の妥当性77.2%9.7%801差別化余地あり
ブランドの信頼性75.9%4.8%914差別化余地あり
発色の鮮やかさ73.5%13.5%3,280差別化余地あり
ギフトとしての満足度72.5%4.3%830差別化余地あり
香りの好みと強さ71.4%9.1%1,799差別化余地あり
色の肌馴染みの良さ68.9%10.9%2,278差別化余地あり
容器の使いやすさ68.1%19.9%473差別化余地あり
色持ちの持続時間67.9%20.3%1,821差別化余地あり
この表を、御社の商品で作れます。
購入者レビューを観点別の好評率・不満率に分解し、強みと「後から効く弱点」を数字で出します。
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この2026-08→2026-09で棚は入れ替わりました(新規参入32商品・脱落31商品・残存27商品)
  • 価格の妥当性は新しく入った商品の方が+8.4pt高い。既存商品の弱点になりつつある観点です。
  • 容器の使いやすさは新しく入った商品の方が+6.9pt高い。既存商品の弱点になりつつある観点です。
入替の中身(どんな商品が入り、何が残ったか)を見る →

2. 観点の注目度は1年でどう動いたか

レビューの投稿日から観点ごとの言及シェアを月次で並べ、2026-06〜2026-08(1,611件)と1年前の同じ時期(2025-06〜2025-08・968件)を比べました。同じ季節同士を比べるので、季節による増減は打ち消されます。10観点のうち、統計的に確かな差が出た5観点だけを載せています。

観点1年前直近変化向き
発色の鮮やかさ4.3%20.3%+6.2pt増えている
色の肌馴染みの良さ6.9%11.9%+5.0pt増えている
ギフトとしての満足度4.7%2.6%-2.0pt減っている
香りの好みと強さ12.0%6.6%-5.3pt減っている
保湿力の高さ21.6%15.4%-6.2pt減っている
⚠ 読み方の注意:これは言及のシェア(全観点の合計が100%)の変化です。ある観点が落ちれば他は自動的に上がるため、注目の相対的な移動を表すもので、その観点の需要が絶対的に増えたことを意味しません。表に出ていない観点は「変化が確認できなかった」もので、変化がなかったとは限りません。また本章はカテゴリ全体の時系列で、章1(データセット単位のスナップショット)とは母数が異なります。

3. どの観点なら勝てる? — 商品間の差

観点によって商品間の差は大きく開きます。

観点によって商品間の差は大きく開きます。色持ちの持続時間は48.5ポイント(87.7% 対 39.2%)——作り込みで動かせる観点です。

比較対象 21商品(観点言及の 87.0%)121204000188565-160284144ysl
最も高い商品その他の商品最も低い商品カテゴリ平均
好評率(商品ごとの散らばり)この図の読み方
横1本が1つの観点です。点は商品1つで、右にあるほどその観点の好評率が高い。濃い点=最も高い商品/薄い点=最も低い商品、縦線はカテゴリ平均です。点が広く散らばる観点は商品によって出来に差があり、固まっている観点はどの商品も同じ水準ということです。
差「差」とは
最も高い商品と最も低い商品の好評率の開き(ポイント差)です。差が大きい観点=作り込みで勝てる余地があり、差が小さい観点は差別化しにくい(横並び)と読めます。
使用感の快適さ
22.5pt
保湿力の高さ
23.3pt
価格の妥当性
33.5pt
ブランドの信頼性
18.6pt
発色の鮮やかさ
29.6pt
ギフトとしての満足度
21.5pt
香りの好みと強さ
29.6pt
色の肌馴染みの良さ
26.1pt
色持ちの持続時間
48.5pt

注意 — カテゴリ平均と実力がずれている観点

観点カテゴリ平均比較商品の平均差総言及
ブランドの信頼性75.9%72.4%+3.5pt914
ギフトとしての満足度72.5%70.1%+2.4pt830

レビューが数件しかない小規模商品が「100%」を出してカテゴリ平均を動かしています。実際に比較できる商品で見た値が右の列です。

容器の使いやすさ は、言及50件以上ある商品が1つ以下のため商品間の比較を行っていません。

N=20,970件の観点言及・59商品、TrendViewer調べ。
※比較対象は、その観点で言及50件以上ある商品。※「差」は比較商品の最高と最低の開き。
※総言及100件未満の観点は「参考」と表示し、結論には用いていません。

掲載商品の詳細(クリックで開く)

リップ 1212040001(楽天 laneige-r)楽天 / 言及量カテゴリ最大 / ¥2,365・レビュー1,744件・星4.62
リップ 1212040001(楽天 laneige-r)
リップ 1212040001(楽天 laneige-r)楽天 / 言及量カテゴリ最大 / ¥2,365・レビュー1,744件・星4.62

観点別の言及は計4,304件。色持ちの持続時間がカテゴリ平均を上回る。

観点好評率不満率言及数対カテゴリ差
保湿力の高さ83.2%6.3%1,545-0.4pt
使用感の快適さ86.0%7.4%1,075+1.6pt
香りの好みと強さ72.6%4.0%967+1.2pt
色持ちの持続時間80.0%7.2%195+12.1pt 強み
価格の妥当性76.1%11.2%134-1.1pt
リップ 88565-1(楽天 maccosmetics)楽天 / 高価格帯・言及量2位 / ¥4,400・レビュー1,012件・星4.64
リップ 88565-1(楽天 maccosmetics)
リップ 88565-1(楽天 maccosmetics)楽天 / 高価格帯・言及量2位 / ¥4,400・レビュー1,012件・星4.64

観点別の言及は計2,288件。目立った強み・弱みはなく、全観点でカテゴリ平均並み。

観点好評率不満率言及数対カテゴリ差
発色の鮮やかさ77.6%11.0%620+4.1pt
使用感の快適さ82.6%9.6%449-1.8pt
色の肌馴染みの良さ68.9%10.8%424+0.0pt
保湿力の高さ83.5%10.5%200-0.1pt
色持ちの持続時間61.6%27.4%164-6.3pt
60284

観点別の言及は計1,875件。目立った強み・弱みはなく、全観点でカテゴリ平均並み。

観点好評率不満率言及数対カテゴリ差
使用感の快適さ84.7%7.0%489+0.3pt
発色の鮮やかさ71.5%14.1%410-2.0pt
色の肌馴染みの良さ69.0%11.5%365+0.1pt
保湿力の高さ85.9%7.6%263+2.3pt
色持ちの持続時間73.6%12.3%106+5.7pt
144ysl

観点別の言及は計1,492件。使用感の快適さがカテゴリ平均を上回る。

観点好評率不満率言及数対カテゴリ差
発色の鮮やかさ72.3%13.2%325-1.2pt
ギフトとしての満足度69.0%2.1%290-3.5pt
使用感の快適さ93.4%3.7%242+9.0pt 強み
色の肌馴染みの良さ70.9%7.7%196+2.0pt
保湿力の高さ91.3%4.3%138+7.7pt
📊
レビュー解析ツール TV Analytics購入者レビューを観点別に解析し、御社の商品の強みと弱点を定量化するBtoBツールです。

4. なぜ買うのか? — 購入理由(悩み・ジョブ)と、誰が・どこで・いつ

※購入動機フラグ付きレビューの本文(なぜ)とW抽出に基づく。

なぜ買うのか — 購入理由(悩み・ジョブ)★核心

買う理由関わる観点満たされたか事業者への示唆
つけた色が長くもってほしい色持ちの持続時間満たされず商品間の幅が小さいということは、特定商品の問題ではなくカテゴリ共通の未解決課題だということです。しかも高価格帯(¥4,400)でも不満24.1%が出ている以上、原価を上げれば解けるという性質でもありません。逆に言えば、色持ちで安定して80%台を出せる商品は、このカテゴリで数少ない本物の差別化を持てることになります。laneige 1212040001 の81.2%(+9.8pt)は、それが可能であることを示す実例です。
唇の乾燥を防ぎたい保湿力の高さ/使用感の快適さ満たされた最も語られる2観点が、すでに8割を超えて飽和しています。つまり「保湿力が高い」という訴求は、購入者にとって差を生む情報ではありません。ただし例外があります。rakuten24 405829 は保湿力71.8%(−10.7pt・不満21.2%)と大きく落としており、飽和した観点だからこそ下回ったときの失点が大きい。攻めの投資対象ではなく、下限管理の対象として扱うべき観点です。
香りが好みかどうかで決めたい香りの好みと強さ満たされず好評率だけを見ると低い観点に見えますが、不満9.1%は10観点の中でも低い側(下から5番目)です。中立19.6%が示すとおり、これは失点ではなく「好みの記述」として現れています。一方で商品間29.6ptという幅は、香りが実際の選択を左右していることを示唆します。リップは口元につけるため香りが直接感じられる商材であり、訴求としては有効だが、不満対策としての優先度は低い——この切り分けができていないと、投資先を誤ります。
人に贈りたいギフトとしての満足度満たされず言及830件という規模で贈答需要が確認できるにもかかわらず、中立が23.1%と10観点で最も多く、満足しきれていない状態です。しかも商品間の幅が21.5pt(言及50件以上の4商品)にとどまり、特定商品の問題ではありません。リップは色の好みが強く出る商材のため、贈る側が選びきれないという構造的な難しさがあります。包装・色選びの手引き・交換対応といった商品そのもの以外の設計で解ける余地が残っている領域です。
動機の核:このカテゴリは明確な空白がない代わりに、明確な差別化もない状態にあります。10観点すべてが72.5%〜84.4%に収まり、最も語られる保湿力・使用感は8割超で飽和。失点しているのは色持ち(不満20.3%)と容器(不満19.9%)の2観点だけです。しかもこの2つは性質が正反対で、色持ちは商品間17.3ptと差がつきにくいカテゴリ共通課題、容器は33.3ptと設計次第で解ける課題です。投資の優先順位を決めるうえで、この違いを混同しないことが要点になります。

誰が・どこで・いつ(who / where / when)

軸文脈示唆
誰が(who)ギフトとしての満足度が言及830件を集めており、本人以外のための購入が一定量あることが確認できます(59商品ベース)。リップは色の好みが強く出るため、贈る側は選択の難易度が高い。にもかかわらず中立が23.1%と10観点で最も多い(好評72.5%・6位)という状態は、贈答需要が受け止めきれていないことを意味します。色選びの手引きや交換対応は商品開発を伴わない打ち手です。
どこで(where)容器の使いやすさが言及473件と最小ながら不満19.9%を集めています。商品間の幅は59.0%〜92.3%で33.3pt(3商品ベース)。容器は持ち歩いて外出先で使う場面の評価です。言及数が少ないのは関心が低いからではなく、不便を感じた人だけが書くためと読むのが妥当です。実際、最高値92.3%(不満0.0%)の商品が存在する以上、解決可能な課題です。
いつ(when)色持ちの持続時間は不満20.3%で10観点の最高。掲載商品では不満24.1%〜27.2%に達するものもあります(言及1,821件)。評価が決まるのは塗った瞬間ではなく、数時間後です。店頭のテスターでは判断できない項目であり、購入前に確認する手段がありません。実測に基づく持続時間の目安を示すことは、この情報の非対称を埋める数少ない手段になります。

※購入動機フラグ付きレビューの本文(なぜ)とW抽出に基づく。レビュー原文は掲載していません。

5. N1分析 — 「実在する1人(N1)」と拡販の優先順位

観点別 N1ペルソナ(制約→便益)

塗り直しの回数を減らしたい人
書かれていないこと
外出中に何度も塗り直す余裕がない。店頭では色持ちを確かめられない
欲しいもの
色持ちの好評率が80%を超える商品なら、カテゴリ平均を10pt近く上回り、塗り直し頻度が下がる可能性が高い
持ち歩いて外出先で使う人
書かれていないこと
片手で開けたい、キャップが緩んで鞄の中で汚れるのは避けたい。使ってみるまで分からない
欲しいもの
容器の評価が90%前後の商品なら、日常の扱いで不便を感じる確率が低い
香りに敏感で、口元の匂いが気になる人
書かれていないこと
口元につけるため香りが直接感じられる。合わないと使い続けられない
欲しいもの
香りの評価が85%を超える商品なら、期待とのずれが起きにくい
人への贈り物として選ぶ人
書かれていないこと
相手の好みの色が分からない。外すと使ってもらえない
欲しいもの
ギフト満足度が平均を上回る商品なら、贈答用途で外す確率が下がる

拡販に効くN1の優先順位

優先N1関心(言及)勝ち筋
1塗り直しを減らしたい人色持ちの持続時間 言及1,821件・不満20.3%(10観点最高)実測に基づく持続時間の目安を条件付きで示す(飲食後・マスク着用時など)。店頭のテスターでは確認できない項目で、購入前に判断する手段が市場に存在しない。商品間の幅が17.3ptと小さい=まだ誰も解いていない領域
2持ち歩いて使う人容器の使いやすさ 言及473件・不満19.9%・商品間33.3pt容器設計を見直す。最高値92.3%(不満0.0%)と最低値59.0%(不満21.7%)が同一カテゴリに共存しており、設計判断の差であることが明白。言及数は小さいが、不便を感じた人だけが書いている点に注意
3贈り物として選ぶ人ギフトとしての満足度 言及830件・好評72.5%(10観点中6位・中立23.1%は最多)商品以外の設計で解く。包装、色選びの手引き、色違いへの交換対応。商品間の幅が21.5pt(言及50件以上の4商品)にとどまり全商品が同じように伸び悩んでいる=手を付けている企業がない
4香りを重視する人香りの好みと強さ 言及1,799件・商品間29.6pt(言及50件以上の4商品)訴求として使う(不満対策ではない)。不満はわずか9.1%で失点していないが、商品間の幅は最大。選ばれる理由にはなるが、直すべき課題ではない。この切り分けを誤ると投資先を間違える
5乾燥が気になる人保湿力の高さ 言及4,360件(1位)・好評83.6%・不満7.8%守りの投資。最も語られる観点だが既に飽和。ただし下回ったときの失点は大きく、掲載商品では71.8%(−10.7pt・不満21.2%)まで落ちた例がある。下限管理の対象
事業者への結論:リップ市場は10観点すべてが72.5%〜84.4%という狭い幅に収まった、平坦なカテゴリです。他カテゴリのように「1観点だけが50%を割る」という分かりやすい空白がありません。だからこそ、投資の優先順位を数字の高低ではなく不満率と商品間の幅の組み合わせで判断する必要があります。不満率が高いのは色持ち(20.3%)と容器(19.9%)の2観点だけですが、両者の性質は正反対です。色持ちは商品間17.3ptと差がつきにくく、¥4,400の商品でも不満24.1%が出ている——原価では解けないカテゴリ共通の課題です。一方の容器は59.0%〜92.3%と33.3pt開いており、最高値の商品は不満0.0%を達成しています——設計判断だけで解ける課題です。さらに注意すべきは香りの扱いです。好評71.4%と数字は低いものの不満は9.1%と10観点の中でも低い側で、中立19.6%が示すとおり好みの記述として現れています。好評率の低さを弱点と読むと、直す必要のないものに投資してしまう。このカテゴリで最も起きやすい誤診です。

6. どこに機会があるか — 語られる量 × 満たされ方

観点を「どれだけ語られているか」と「満たされているか」で置くと、打ち手の優先度が位置で分かります。

観点を「どれだけ語られているか」と「満たされているか」で置くと、打ち手の優先度が位置で分かります。右下にある色の肌馴染みの良さ・色持ちの持続時間が、最も損をしている場所です。

評価が高い ↑
潜在便益
あまり語られないが、評価は高い
王道価値
よく語られ、評価も高い
空白
語られず、評価も低い
最優先
よく語られるのに、評価が低い
使用感の快適さ 84.4%
保湿力の高さ 83.6%
価格の妥当性 77.2%
ブランドの信頼性 75.9%
発色の鮮やかさ 73.5%
ギフトとしての満足度 72.5%
香りの好みと強さ 71.4%
色の肌馴染みの良さ 68.9%
容器の使いやすさ 68.1%
色持ちの持続時間 67.9%
あまり語られない(473件)よく語られる(4,414件)→

色の肌馴染みの良さは2,278件と多く語られながら、好評率68.9%にとどまります。関心が集まっている場所で落としているため、ここを直したときの影響が最も大きくなります。

左下は語られる量が少ない観点です。買う前に語りようがない要素はここに落ちます。量が小さいことを「関心が低い」と読むと判断を誤ります。

境界線は各軸の中央値。数値は「1. 満足・不満が分かれるのはどの観点?」と同じ出典(TrendViewer)。

7. 楽天 vs Amazon — チャネル別のレビュー評価差

Amazonはブランドの信頼性の好評率がやや高く、楽天は発色の鮮やかさ・色持ちの持続時間がやや高い傾向(各観点n≥50、…

Amazonはブランドの信頼性の好評率がやや高く、楽天は発色の鮮やかさ・色持ちの持続時間がやや高い傾向(各観点n≥50、TrendViewer調べ)。差が最も大きいのは容器の使いやすさで8.8ポイント、楽天のほうが高い。

Amazon楽天
容器の使いやすさ
60.9%
69.7%
−9pt
使用感の快適さ
77.5%
85.2%
−8pt
発色の鮮やかさ
67.9%
73.9%
−6pt
色持ちの持続時間
63.8%
68.6%
−5pt
保湿力の高さ
80.0%
84.1%
−4pt
香りの好みと強さ
68.2%
71.8%
−4pt
価格の妥当性
74.6%
77.7%
−3pt
色の肌馴染みの良さ
67.3%
69.0%
−2pt
ブランドの信頼性
76.3%
75.9%
+0pt

差の絶対値が大きい順に並べています。差の向きは信頼できますが、幅そのものは収録商品数の偏りに左右されます。両モールの収録数はこの章の下の表を参照してください。

収録数は Amazon 30商品(観点別言及2,114件)/楽天 29商品(同18,856件)です(出典: TrendViewer)。

⚠ 交絡注意:チャネル差は商品構成・客層・レビュー文化の違いを含む相関であり、品質差を断定するものではありません。
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8. レビュー観点の推移と商品ラインナップの変遷

観測2点(2026-08〜2026-09)。

観測2点(2026-08〜2026-09)。最新ラインナップ59商品(Amazon 30/楽天 29)、レビュー言及20,970件。

観点別 好評率の推移

使用感の快適さ84.4%+0.4pt
保湿力の高さ83.6%+1.1pt
発色の鮮やかさ73.5%-5.7pt
色の肌馴染みの良さ68.9%-4.4pt
色持ちの持続時間67.9%-3.5pt
香りの好みと強さ71.4%-0.3pt
ブランドの信頼性75.9%-1.4pt
ギフトとしての満足度72.5%+4.8pt

商品ラインナップの変遷

期間新規参入脱落残存
2026-08→2026-09+32−3127

全期間で一度でも上位入りした90商品のうち、全点残存は27商品。入替率は約70.0%。「脱落」は検索上位から外れたことを指し、廃番を意味しません。

入替の中身 — どんな商品が入り、何が残ったか

新規参入32商品・残存27商品・脱落31商品を観点別に比べました(2026-08→2026-09, TrendViewer調べ)。

① 棚はどう入れ替わったか

破線 = 両月に残った 27商品 58 2026-08 58商品 −31 脱落 −31 +32 新規参入 +32 59 2026-09 59商品

② どの観点で差がついたか(3群の好評率)

0% 25% 50% 75% 100% 新規参入 残存 脱落 保湿力の高さ 言及構成比 25.2% 84.8% N=1,468 83.0% N=2,892 82.0% N=845 使用感の快適さ 言及構成比 21.5% 85.4% N=1,950 83.5% N=2,464 83.3% N=872 発色の鮮やかさ 言及構成比 12.2% 70.7% N=1,877 77.3% N=1,403 79.8% N=376 香りの好みと強さ 言及構成比 11.1% 71.7% N=526 71.3% N=1,273 75.0% N=252 色の肌馴染みの良さ 言及構成比 8.7% 68.2% N=1,277 69.7% N=1,001 71.4% N=133 色持ちの持続時間 言及構成比 8.2% 65.5% N=880 70.3% N=941 72.3% N=224 ブランドの信頼性 言及構成比 4.4% 77.9% N=407 74.4% N=507 83.5% N=231 価格の妥当性 言及構成比 3.9% 81.8% N=358 73.4% N=443 72.4% N=170 ギフトとしての満足度 言及構成比 2.7% 72.1% N=516 73.2% N=314 64.0% N=328 容器の使いやすさ 言及構成比 2.1% 71.6% N=229 64.7% N=244 70.9% N=110

③ 参入組と脱落組はどこに位置するか

70%75%80%85%80%85%価格の妥当性の好評率 →保湿力の高さの好評率 →新規参入残存脱落

縦軸は最も語られる観点「保湿力の高さ」、横軸は3群の差が最も大きい観点「価格の妥当性」。右下は「価格の妥当性で評価される一方保湿力の高さが弱い」領域です(出典: TrendViewer)。

④ 入替の主戦場はどちらのモールか

Amazon 楽天 新規参入 計32商品 14 18 残存 計27商品 16 11 脱落 計31商品 12 19

⑤ 3群の商品数とモール構成

 新規参入残存脱落
商品数322731
掲載モール(Amazon/楽天)14 / 1816 / 1112 / 19

価格・レビュー件数・星評価は掲載していません。TrendViewerがこれらを商品登録時の値のまま更新しないため、時点比較にも群間比較にも使えないと判断したためです(2026-08-10)。

⑥ 何が語られているか(言及構成比の違い)

観点新規参入残存差
発色の鮮やかさ19.8%12.2%+7.6pt
色の肌馴染みの良さ13.5%8.7%+4.8pt
ギフトとしての満足度5.4%2.7%+2.7pt
色持ちの持続時間9.3%8.2%+1.1pt
容器の使いやすさ2.4%2.1%+0.3pt
価格の妥当性3.8%3.9%-0.1pt
ブランドの信頼性4.3%4.4%-0.1pt
使用感の快適さ20.6%21.5%-0.9pt
香りの好みと強さ5.5%11.1%-5.6pt
保湿力の高さ15.5%25.2%-9.7pt

新しく入った商品では発色の鮮やかさがより多く語られ、保湿力の高さは相対的に語られていません。構成比はグループの大きさに依らないので、好評率より「関心の重心の違い」を素直に示します(出典: TrendViewer)。

⑦ 入ってきた商品の傾向

  • 価格の妥当性は新規参入組が残存組を+8.4pt上回ります(参入81.8%(N=358) 対 残存73.4%(N=443))。
  • 容器の使いやすさは新規参入組が残存組を+6.9pt上回ります(参入71.6%(N=229) 対 残存64.7%(N=244))。
  • 発色の鮮やかさは新規参入組が残存組を6.6pt下回ります(参入70.7%(N=1,877) 対 残存77.3%(N=1,403))。
  • 新規参入32商品のうち楽天が18商品(56%)で、残存27商品の楽天比率41%より高いです。入替は楽天側で強く起きています。

新規参入組と残存組はどちらも最新データ点の解析結果なので、この2群の比較は解析範囲の広さに左右されません。好評率は各群の商品を言及数で加重平均した値、対象は両群とも言及が50件以上ある観点です(出典: TrendViewer)。

⑧ 打ち手

  • 価格の妥当性:あとから入ってきた商品の方が評価されている観点です。既存商品はここが相対的な弱点になりつつあるため、仕様の見直しか、すでに満たしているなら訴求の見直しが要ります。
  • 容器の使いやすさ:あとから入ってきた商品の方が評価されている観点です。既存商品はここが相対的な弱点になりつつあるため、仕様の見直しか、すでに満たしているなら訴求の見直しが要ります。
  • 発色の鮮やかさ:新しく入ってきた商品がまだ取れていない観点です。残存商品の防衛線であり、参入を検討する側から見れば差をつけやすい場所です。
  • 入替が起きているのは主に楽天側です。楽天での検索順位とレビュー獲得が棚の出入りに直結するため、モールごとに施策を分けるのが有効です。

群間の差は相関であり因果ではありません。「この観点を直せば棚に残る」という因果を示すデータではなく、いま棚に入っている商品群と出ていった商品群の評価の違いを示すものです。

ここから読めること

  • 新規参入組と脱落組の差が最も大きい観点は「価格の妥当性」で、好評率は新規81.8%(n=358)に対し脱落72.4%(n=170)、差は9.4pt(新規が高い)です(出所: TrendViewer)。
  • 両月とも棚に残った残存組が新規参入組を最も上回る観点は「発色の鮮やかさ」(残存77.3% / n=1,403 対 新規70.7% / n=1,877、+6.6pt)。この観点の評価を確保できているかが、検索上位に留まる商品群の共通点です(相関であり因果ではありません/出所: TrendViewer)。
  • モール構成では、新規参入32商品が Amazon 14 / 楽天 18、脱落31商品が Amazon 12 / 楽天 19 でした。残存27商品は Amazon 16 / 楽天 11 です(2026-08→2026-09, 出所: TrendViewer)。
⚠ 解釈の注意:3群の差は相関であり因果ではありません。「脱落」は検索上位から外れたことを指し、廃番・販売終了を意味しません。各群の好評率はその商品群のレビューを集計した値で、同一商品の評価が時間で変化したことを示すものではありません。

9. データの定義

用語定義
好評率(positive_rate)その観点に言及したレビュー文のうち、肯定的な評価だったものの割合。AIが観点別にレビュー文を分類し、文単位で判定しています。商品の総合星評価とは別物です。
不満率(negative_rate)同じ観点の言及のうち否定的だった割合。好評率+不満率+中立率=100%になります。本カテゴリでは中立率の高い観点(ギフトとしての満足度23.1%・香りの好みと強さ19.6%など)があるため、好評率の低さを不満と同一視できません。
言及数(N)その観点に触れたレビュー文の数。商品数でもレビュー件数でもなく、文単位の集計です。
リフト(lift)その商品の観点別好評率から、カテゴリ全体の好評率を引いた差(ポイント)。プラスなら平均超です。本記事では言及N≥50の観点のみ掲載しています。
商品間の幅その観点で言及N≥50が確保できた商品のうち、最高値と最低値の差(ポイント)。差別化の余地がどれだけ残っているかの目安として用いています。
動機フラグレビュー文のうち、購入理由・使用場面に言及していると判定されたもの。「なぜ買ったか」を読み取る際の絞り込みに使っています。
データの鮮度TrendViewerは各商品を約30日周期でクロールしているため、データの実効的な鮮度は最大で約29日前になります。
表示上の注意本記事の数値はレビューでの評価を集計したものであり、化粧品の効果効能を示すものではありません。
上位N商品ベース個別商品の章は、レビュー蓄積量の大きい商品から抽出しています。カテゴリ全体の集計は収録59商品すべてを対象としています。商品別の観点は言及N≥50を基準に掲載し、N≥25まで緩めた場合は本文でその旨を明記しています。

10. よくある質問

TrendViewer(HALDATA)/楽天市場・Amazon.co.jpのリップ商品レビュー 計59商品・観点言及2…
Q. リップのレビューで最も不満が多い観点は何ですか?
A. 色持ちの持続時間です。好評71.4%・不満20.3%で、10観点中で不満率が最も高い観点でした(言及1,821件・全20,970件の観点言及, TrendViewer調べ)。特徴的なのは商品間の幅が63.9%〜81.2%と17.3ptにとどまる点で、特定商品の問題ではなくカテゴリ共通の課題である可能性が高い数字です。実際、¥4,400の商品でも不満24.1%が出ています。
Q. 香りの好評率71.4%は、評価が低いということですか?
A. いいえ。香りの好みと強さは不満率がわずか9.1%で、10観点の中でも低い側(下から5番目)です(言及1,799件・中立19.6%)。つまり大半は失点ではなく「好みの記述」として現れています。一方で商品間の幅は60.6%〜90.2%と29.6ptあり、10観点で最も開いています。選ばれる理由にはなりますが、直すべき課題ではありません。この切り分けを誤ると投資先を間違えます。
Q. 価格が高いほど品質は良いのですか?
A. データ上はそうなっていません。¥4,400の商品は容器の使いやすさで92.3%(平均+22.9pt・不満0.0%)と最高値を取る一方、掲載9観点中7観点で平均を下回りました(色持ち63.9%・香り60.8%・ブランド信頼性67.1%)。逆に¥990の商品は掲載4観点すべてで平均超です。価格が4倍以上違っても観点ごとに優劣が入れ替わっており、価格から品質を推測できない状態になっています。
Q. 容器の言及は473件と少ないですが、重要ですか?
A. 言及数の小ささを重要度の低さと読むのは危険です。不満率19.9%は10観点で2番目に高く、商品間の幅は59.0%〜92.3%と33.3ptあります。最高値の商品は不満0.0%、最低値の商品は不満21.7%で、同一カテゴリでこれだけ開くのは設計判断の差と考えるのが妥当です。言及が少ないのは関心が低いからではなく、不便を感じた人だけが書いているためと読めます。
Q. この分析はどのデータに基づいていますか?
A. 楽天市場・Amazon.co.jpに投稿されたリップ商品のレビューを、TrendViewer(HALDATA)が10観点に分類し、観点ごとの好評率・不満率・言及数を集計したものです。対象は59商品(楽天29・Amazon30)、観点言及20,970件、2026年9月取得のデータセット(wldh-e3c73228)です。レビュー本文は掲載せず、集計値と要約のみを扱っています。数値はレビューでの評価であり、化粧品の効果効能を示すものではありません。

TrendViewer(HALDATA)/楽天市場・Amazon.co.jpのリップ商品レビュー 計59商品・観点言及20,970件・2026年9月取得

※本記事内の商品リンクにはアフィリエイト広告(楽天アフィリエイト等)を含みます。掲載データの集計・分析はリンクの有無と独立に行っています。

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